産業廃棄物の収集、運搬を行うためには、必要な専門的知識や技能を有していなければなりません。そのため、産業廃棄物収集運搬の許可を受けるには日本産業廃棄物処理振興センターの講習を受講する必要があります。
今回は、産業廃棄物収集運搬許可を取るために受講必須の講習について詳しくご説明いたします。
産業廃棄物収集運搬の講習の概要
産業廃棄物収集運搬の許可を受けるためには、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施している講習を受講し、修了する必要があります。
産廃処理業者の許可申請のための講習会は以下の4つにわかれています。
- 産業廃棄物の収集・運搬課程
- 産業廃棄物の収集運搬業を行う方が対象
- 産業廃棄物の処分過程
- 産業廃棄物の処分業を行う方が対象
- 特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程
- 特別管理産業廃棄物の収集運搬業を行う方が対象
- 特別管理産業廃棄物の処分課程
- 特別管理産業廃棄物の処分業を行う方が対象
上記の区分に加えて、それぞれの講習に「新規」と「更新」があります。
初めて産廃収集運搬許可を取ろうとしている事業者様は、「新規」の「産業廃棄物の収集・運搬課程」を受けましょう。
新規の産業廃棄物の収集・運搬課程ですと、対面形式ですと2日間かけて講習を受け、講習会の最後に廃棄物処理に関する知識などを問う修了試験があります。
修了試験に合格すると修了証書が後日郵送されます。
この修了証書が収集運搬許可の申請の際に必要となるので、必ず大切に保管してください。
実施場所と日程について
日本産業廃棄物処理振興センターの講習会は各地域で行われています。
事業所のある都道府県で受講しなければならないわけではありませんので、例えば兵庫県の事業者様が北海道で行われる講習を受講しても問題ありません。
また、講習会には対面形式とオンライン形式の2つがあり、講習の多くがオンライン開催となっております。
対面形式ですと、2日間9時頃~17時頃(受付時間もありますので余裕をもって受講してください)に講習及び修了試験があります。
オンライン形式は試験当日までに動画を視聴して講習を受講し、試験当日は選択した会場で修了試験を受けます。
実施日程ですが、毎年3月に次年度の講習会の日程が出され、申し込みが開始されます。
オンライン形式でも修了試験のために会場に行く必要がありますので、受講される方の予定と許可を取得したい時期を考慮して、都合の良い日程と場所をお選びください。
受講対象者について
申請者が個人事業主の場合は下記のいずれかの方が受講する必要があります。
申請者が法人の場合は下記のいずれかの方が受講する必要があります。
講習の費用について
収集運搬の講習会の受講費用は以下のとおりです。(令和6年4月現在)
産業廃棄物の 収集・運搬課程 | 新規 | 更新 | ||
オンライン | 対面 | オンライン | 対面 | |
25,300円 | 29,700円 | 16,500円 | 19,800円 |
講習会の注意点
毎会場100~150名程定員があるこちらの講習ですが、
とにかく埋まるのが早い!!です。
申請の準備をしながら、そういえば講習も受けないと…と講習予約日程を見ると、ほとんど埋まっていて、絶望します。
わずかに空いていても遠方だったり…
収集運搬の許可を近々取りたいとお考えの場合は、いますぐ講習の予約を入れていただくことをおすすめいたします。
新規講習の修了証は5年間有効なので、講習を受けてから5年間は申請が可能です。
この1か月で申請したいわけではないけれど、1、2年の間に必ず収集運搬の許可を取りたいとお考えでしたら、今から予約して講習だけでも受けておくのも良いと思います。
どうしても今すぐ受けたいという場合、キャンセル待ちのシステムはありませんが、とにかく毎日毎時間チェックすればキャンセルで1席空いたところに滑り込める可能性もあります。
熾烈な戦いになりますので、早めのご予約をおすすめいたします。
産廃収集運搬の講習のご予約は、公益社団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の講習会・研修会のページを進んでください。
まとめ
今回は新規で産業廃棄物の収集運搬の許可を取りたい方が受けなければならない講習についてご説明いたしました。
更新の場合や違う都道府県で新規の許可を取りたい場合は受けなければならない講習の選択が複雑になりますが、新規の場合は1つだけなので、どの講習を受けなければならないかはそれほど難しくなかったのではないでしょうか。
早めの予約をして、忘れることのないようにしっかりと受講しましょう。