建設業許可を受けている建設業者様をご訪問した際に、金色の看板をご覧になったことはありませんか?
あの看板は建設業の許可票なのですが、何が書かれ、どこに設置しなければならないのか、意外と知らない方も多いと思います。
また、金看板は金色でなければならないのかと考える事業者様もいらっしゃるでしょう。
今回は、建設業の許可票(通称「金看板」)についてご説明いたします。
建設業の許可票とは
建設業の許可票とは、建設業許可を取得した事業者様が決まった事項を記載して営業所や工事の現場に掲示しなければならない看板のことです。
金色の看板を使用する事業者様が多いため、「金看板」と呼ばれることが多く、建設業法において、営業所や現場の見やすい場所に設置する義務があります。
(標識の掲示)
第四十条 建設業者は、その店舗及び建設工事(発注者から直接請け負つたものに限る。)の現場ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令の定めるところにより、許可を受けた別表第一の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
建設業法より
この建設業許可票を設置することで、建設業の許可を受けた適正な業者であることを対外的にわかりやすく示すことができます。
この看板ですが、建設業許可が取れると役所が支給してくれるというわけではありませんので、ご自身で用意する必要があります。
看板の掲示は義務ですので、建設業許可が取れましたらすぐに用意するようにしてください。
許可票に記載する事項
建設業の許可票に記載する事項は「営業所に掲示する標識」と「建設工事の現場に掲示する標識」で違います。1つずつ確認していきましょう。
許可票の材質やサイズ
建設業の許可票はサイズが定められています。
こちらも「営業所に掲示する標識」と「建設工事の現場に掲示する標識」で違いますのでご注意ください。
・営業所に掲示する標識のサイズ
縦35センチ以上×横40センチ以上
・現場に掲示する標識
縦25センチ以上×横35センチ以上
様式も定められていますので、様式に沿った四角い看板をご用意ください。
また、材質に関しましてですが、「金看板」と呼ばれるくらいなので、金色の看板を用意しなければ!と思ってしまいがちですが、建設業法には材質に関して規定はありません。
事務所に掲示する標識は、雰囲気に合うものをお選びになっても良いと思います。
私が以前勤めていた建設業者では銀色のステンレスの看板でしたし、オシャレな透明のアクリルプレートをお使いになっている事務所様もいらっしゃいます。
王道の金色は取得できた建設業許可の重みを感じられて、喜びもひとしおですよね。
どんな材質や色にするか、許可を受けたあとの楽しい悩みかもしれません。
元請業者に「金看板を取って!」と言われた
元請業者さんに「金看板を取ってほしい」と言われることがあります。
これは、上記で述べた「建設業の許可票」ではなく「建設業の許可を取得してほしい」という意味です。
この先に大きな工事が入る予定があるか、元請け業者さん側のコンプライアンスとして建設業許可のある建設業者に注文しなければならない場合が多いです。
もし建設業の要件を満たしているようであれば、早めに申請しましょう。
まとめ
建設業の金看板は建設業許可の取得後から、事業者様と傍にいることになります。
しっかりと記載事項や様式を守りつつ、ご自身の気に入るような看板が用意できたらいいですね。